人前で緊張しないで話す方法5選【緊張の仕組みと声の震えの止め方も紹介】

人前で緊張しないで話す方法5選

「人前で話すことを想像するだけで手足が震えてしまう」
「落ち着いて話をするには、どんな方法を取ればいいのだろうか?」

社内ミーティングやプレゼンテーションなど、ビジネスパーソンなら人前で話さなければならないときがあるでしょう。

慣れない環境で人の視線を感じながら話をするのは、誰もが緊張するものです。しかし、過度な緊張はさらなる緊張を生んでしまい、負のスパイラルに陥ってしまいます。

緊張している中でも冷静さを保ちながら話すには、原因を理解したうえでトレーニングすることが大切です。

本記事では、人前で緊張してしまう原因と対処法を紹介します。

緊張する仕組みとは

緊張する仕組みとは

人は不安や恐怖を感じた際、緊張するようにできています。

これは人間の本能的な防衛反応です。古代の人々が生存をかけた厳しい環境で獲得したもので、危険な状況に遭遇した際に身を守るための反応として発展してきました。

緊張したときに現れる症状は以下の通りです。

  1. 心拍数が上がる
  2. 呼吸が浅くなる
  3. 汗をかく
  4. 体が震える
  5. 顔が赤くなる

これらの症状の背後には「交感神経」という神経系の働きが関わっています。

交感神経は「戦うか逃げるか」というストレス反応を引き起こす神経系の一部で、緊張やストレス状態になると活発になります。交感神経が優位になると、心拍数の上昇や汗の分泌などの症状が現れるのです。

一方、リラックスした状態を支えるのは「副交感神経」と呼ばれる神経系で、こちらが優位になると心拍数や呼吸が落ち着きます。

緊張は避けられない自然な反応ですが、その背後にある神経系の動きを理解することで、体の反応をよりよく理解し、適切に対処できるようになるでしょう。

人前で緊張してしまう3大原因

人前で緊張してしまう主な原因は以下の通りです。

  1. 自分に意識が向いてしまっている
  2. 準備不足
  3. 場に慣れていない

自分に意識が向いてしまっている

人前で話すときに、自分に意識が向いてしまっていると緊張してしまう原因になります。

本来であれば、スピーチの内容に集中すべき場面で、自身の所作にフォーカスしてしまうと、慣れない状況ということもあり余計に緊張してしまうのです。実際に「かんだらどうしよう」や「緊張しているとバレたくない」など、自分に意識が集中することで、さらなる不安や恐怖心が芽生えてしまうでしょう。

いわゆる自意識過剰の状態になると、誰にも気づかれていない小さなミスにも反応してしまいます。その結果、どんどん緊張感が強くなってしまうのです。

準備不足

スピーチやプレゼンなどに対する準備不足は、緊張を生み出す原因の一つです。

本番に備えて練習を積んでおかなければ、不安を消すことはできません。話の内容や流れなどを把握していない場合、本番で焦ってしまう原因になるでしょう。

実際に、本番環境ではイレギュラーなトラブルや聴衆の反応などで、心が乱れることが多々あります。この際、十分に練習をしていた人とそうでない人とでは、緊張の仕方が変わってくるはずです。

本番に備えてしっかり準備を整えてきた人は、冷静に考えて行動しやすくなります。

場に慣れていない

人前で話すという慣れないシチュエーション自体も、緊張する原因になります。

見知らぬ人やステージに照明など、普段と異なる環境に身を置くことは、不安や恐怖心を芽生えさせて緊張する原因になるのです。シリアスな状況であればあるほど、普段とのギャップを感じて自然に緊張感が高まるでしょう。

実際、複数の人から視線を感じたり、静まり返った場所で自分だけ話をしたりするというのは、多くの人にとって異常事態のはずです。このような状態では人間の生存本能が働きます。どんなに人前で話すことに慣れている人でも、はじめは緊張したはずです。

緊張は場数を踏んでいないことが原因で起こる、自然な反応ともいえるでしょう。

人前で緊張しないで話す方法:5つのTips

人前で緊張しないで話す方法:5つのTips

人前で緊張せずに話したい方は、以下5つのコツを試してみてください。

  1. 各トピックの要点を紙に書いておく
  2. イメージトレーニングを行う
  3. 納得がいくまで練習する
  4. ゆっくり話す
  5. 今この瞬間に集中する

各トピックの要点を紙に書いておく

まず、人前で話すトピックの要点を紙にまとめましょう。

段落ごとのテーマを明確にして紙に書くことで、筋の通った進行ができます。大枠が把握できる安心感が得られるため、不必要な不安に駆られる心配も少なくできるでしょう。

トピックをまとめる際は、詳細をすべて書き込む必要はありません。概要が把握できれば十分です。

練習する際はこの紙を持っておき、話の内容を思い出せないときなどに確認するとよいでしょう。実際に人前で話す際は、資料や演壇に忍ばせておくと便利です。

イメージトレーニングを行う

次は実際にスピーチしている自分をイメージトレーニングしましょう。

  1. 人前で胸を張って話している姿
  2. 自分の話を聞いている人の表情
  3. ミスしたときの対応とまわりの反応

このような要素を具体的にイメージしておくと、本番の緊張を和らげられます。

効果的にイメージトレーニングを行うコツは、すでにスピーチを終えたイメージで、そこから逆算して「あのときはどうやって乗り切ったっけ?」と思い出すように考えるのがおすすめです。

成功している自分だけでなく、思い切り失敗した自分もイメージしておくと、脳が不必要に緊張するのを抑えられます。

「思考は現実化する」という格言があるくらいなので、スキマ時間があったら成功している自分をイメージしましょう。

納得がいくまで練習する

イメージトレーニングと合わせて実践練習も行います。

話の内容や流れを覚えるには反復練習が最適です。

何度も繰り返し練習することで「十分練習したんだから大丈夫」といった、根拠のある自信を持つことができるでしょう。

練習するときは、できるだけ本番と同じような状況で同じように演じてみてください。ボディランゲージや声のトーン、表情などを本番さながらに演じることができるとより安心です。本番当日に失敗する確率を最小限にできるでしょう。

友人の前で実演したり、動画に撮って客観的に自分を分析するのも効果的です。

ゆっくり話す

ゆっくり話すことも緊張を和らげる方法として有効です。

人前で話すシチュエーションでは、緊張から「早く終わりたい」と、ついつい早口になってしまうことも多いでしょう。これも人間の生存本能から「居心地が悪い→この場から逃げたい」と思うことに起因しています。気づかないうちに早口になってしまうと、それこそかんでしまったり、声が詰まってしまったりする原因になるのです。

ゆっくり話すことで「自分をコントロールできている」と実感できます。呼吸が深くなるため、心拍数の安定にもつながるでしょう。

実際、本番では普通に話しているつもりでも、普段よりかなり早口になっている人は多いものです。

ただし、あまりにゆっくり話すのは、聞き手を退屈させる原因になります。適度なスピードを保ちながら話す練習を行いましょう。

今この瞬間に集中する

人前で話すときは、今この瞬間に集中することが大切です。

「失敗したらどうしよう」と考えてしまうと、肝心のスピーチに脳のリソースを使えません。まわりにどう見られているかではなく、話していること自体に集中する方がよいパフォーマンスにつながります。自意識を低減させる効果もあるので、リラックスした状態になりやすいのもメリットです。

判断や評価をせず今を味わうイメージで、スピーチの練習を積んできた成果を存分に発揮しましょう。

緊張による声の震えを止める方法

緊張による声の震えを止める方法

「人前に出るだけで声が震えてしまう」という方は、ここで紹介する対策方法を実践してみてください。

  • 話す前にストレッチをする
  • 深呼吸する
  • 1度に話す量を減らす

話す前にストレッチをする

人前で話す前にストレッチを行いましょう。

緊張すると筋肉が硬直します。呼吸が浅くなると、声が震えたり早口になったりなどの支障が出てしまうのです。声量も小さくなりやすく、軽い酸欠状態になって集中力も低くなってしまいます。

ストレッチを行うと、こわばって固くなった筋肉を意識的にほぐせます。ストレッチ方法は、ラジオ体操のようなもので問題ありません。肩や首など、特定の場所が凝り固まっている方は、重点的にストレッチしてみてください。

スピーチの本番前にストレッチの時間を作れば、体の柔軟性をキープして声の震えを改善できます。

深呼吸する

人前で話す際はしっかり深呼吸することも大切です。

緊張するとついつい呼吸が浅くなってしまうため、深く息を吸うことを意識するようにしてください。特におすすめなのが腹式呼吸です。腹式呼吸は副交感神経を優位にするとされており、リラックス効果が期待できます。

腹式呼吸のやり方は以下の通りです。

  1. お腹をへこませながら息を吐く
  2. 息を吸いながらお腹を膨らませる

うまく腹式呼吸を行うコツは、はじめにお腹をへこませながら息を吐き切ることです。

これにより自然にお腹を膨らませながら息を吸えるようになります。

深呼吸は今この瞬間に集中しやすくする効果もあるので、積極的に取り入れていきましょう。

1度に話す量を減らす

深呼吸と合わせて1度に話す量を減らすことも、声の震えを改善する際に効果的です。

1回の呼吸で話す量が多いと息が切れやすく声が震える原因になります。脳に酸素が行き届かないため、集中力が切れてしまう原因にもなるでしょう。

話すボリュームを少なめにして、なおかつ腹式呼吸で深呼吸しておけば、落ち着いてスピーチができるようになるはずです。練習する際は、実際にスピーチしながら1回に話すボリュームを調整してみてください。歌にも息継ぎをするタイミングがあるように、スピーチでも休符を作ることで、聞き取りやすさを高められるでしょう。

人前で緊張しがちな人がやってはいけないこと

人前で緊張しがちな人がやってはいけないこと

人前で緊張しがちな人は、ついつい余計に緊張してしまう行動や思考をしてしまいがちです。ここではやってはいけないことを3つ紹介します。

  1. 緊張=悪いことだと捉えない
  2. 人の反応を気にしすぎない
  3. 完璧にしようとしない

緊張=悪いことだと捉えない

まず緊張することを悪いことやダメなことと捉えないようにしましょう。

前述した通り、緊張は人間が持っている自然な反応です。人前で話す経験が少ない人が緊張するのは当然の反応といえます。スピーチしている人を観察すると、一見緊張していないように見えるでしょう。しかし、内心は多くの人が緊張しながら話しているものです。

緊張をネガティブに捉えてもいいことはないので「当然の反応である」と考えて、余計な心配をしないようにしましょう。

人の反応を気にしすぎない

人の反応を気にしすぎるのもNGです。

人の視線や表情を気にしてしまうと、スピーチに集中できずミスをする確率が上がってしまいます。人前で話した経験が少ない人は、他者の反応を気にせず、自分が話していることに集中するようにしましょう。練習の成果を淡々と披露するイメージで問題ありません。

完璧にしようとしない

完璧を求めるのも緊張を増幅させてしまうのでやめておきましょう。

そもそも「人前で話す」といった経験値が少ないことに、完璧を求める必要はありません。慣れない環境で完璧を求めて「自分にはうまく話せなかった」とネガティブな感情を抱いてもいいことはないでしょう。

また、自分が気にしているポイントが、聞き手にとっても重要とは限りません。

完璧なスピーチを求めるのではなく、少しずつ成長していくイメージを持って経験を積むようにしてください。

まとめ

人前で話すときに緊張してしまうのは、慣れないシチュエーションによって人間の生存本能が反応してしまうことが原因です。緊張しないで話せるようになるには、何度も経験を積む必要があります。不安や恐怖を感じないレベルまで経験を積めば、自然と緊張しなくなるでしょう。

人前で話すのが不得意な方は、トピックの要点をまとめたり、イメージトレーニングしたりなどの対策を試してみてください。ストレッチや深呼吸を取り入れるのも効果的です。

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