声がこもる原因と治し方7選【こもり声を改善して話し上手になる方法】

声がこもる原因と治し方7選

「よく声がこもっていて聞き取りにくいと言われてしまう」
「少しでもクリアな声にするためにできることはないだろうか?」

人前で話すときに声がこもってしまうと悩んでいる方は非常に多いです。

声のこもる原因は、身体的なものと精神的なものがあります。そのため、まずはなぜ声がこもってしまうのかを明確にしたうえで、正しいトレーニングを行うことが大切です。

本記事では、声がこもる人の原因や改善方法について解説します。

声がこもっている人の特徴

声がこもっている人の特徴

一般的に「声がこもっている人」とは、どのような特徴があるのでしょうか。

声がこもるとは、発声時に声が鼻や喉の奥で発せられるような感じで、クリアではっきりとした声とは異なるものを指します。こもった声の人には、以下のような特徴が見られることが多いです。

  1. 低い音域
  2. 不明瞭な発声
  3. 鼻にかかる声
  4. 発声時の緊張
  5. 息継ぎが浅い
  6. 自分の声に自信がない

上記のような特徴を持っている人は、声がこもって聞こえると言われることが多いでしょう。

声はコミュニケーションの大切な要素であり、その声質やトーンは相手に与える印象を大きく左右します。では、こもり声が聞き手にどのような影響や印象をもたらすのでしょうか。

次の章では「こもり声が聞き手に与える影響と印象」について詳しく解説していきます。

こもり声が聞き手に与える影響と印象

こもり声が聞き手に与える影響と印象

こもり声が聞き手に与える印象を見ていきましょう。

  1. 声が気になって話に集中できない
  2. 内容が聞き取りづらくストレスを感じる
  3. やる気のなさや暗い印象を与える

声が気になって話に集中できない

こもった声は、聞き手の集中を妨げる可能性があります。

人が継続して集中できる時間はおおよそ15分と言われていますが、プレゼンやスピーチのほとんどが15分以上です。そのため、聞き取りにくい声で話していると、意識が話し方に向いてしまいます。

結果的に聞き手が話に集中できず、飽きやすくなってしまうのです。

内容が聞き取りづらくストレスを感じる

こもった声は聞き取りづらいため、聞き手にストレスを感じさせる原因にもなるでしょう。

話している相手の言葉が聞き取れないことは、想像以上にストレスを感じる要因となります。例えば、テレビの音が小さくて番組の内容がわかりにくいとき、私たちはストレスを感じます。

特に難しいテーマを扱う際は、この聞き取りづらさが加わり、聞き手が話についていけなくなり、興味を失ってしまうのです。

やる気のなさや暗い印象を与える

こもった声は、やる気のなさや暗い印象を与えることもあります。

例えば、オンラインでコミュニケーションを行う際、声がこもっていると「もっとはっきり喋れないの?」とネガティブなイメージを持たれる原因になるでしょう。表情が見えないようなシチュエーションでは、声のトーンによって相手の調子を伺うはずです。

声がこもっているだけで、相手に与える印象は少なからず悪くなってしまうでしょう。この問題を解決するには、根本的な声がこもる原因を究明することが大切です。詳しくは次の章で解説します。

声がこもる身体的な5つの原因

声がこもる身体的な5つの原因

声がこもってしまう身体的な原因を5つにまとめました。

  1. 姿勢が悪くなっている
  2. 口を開かずに話している
  3. 喉の筋肉が衰えている
  4. 深く息を吸わずに話している
  5. 舌の位置や歯並びなどの口腔環境

姿勢が悪くなっている

悪い姿勢は、声がこもる一つの原因になります。

猫背やうつむき気味の姿勢は、喉を狭めて声を出にくくしてしまうのです。特に緊張すると、巻き肩のような姿勢になり声がこもりやすくなります。さらに腰が反った状態では、お腹に力を込めて発声するのが難しくなるのです。

正しい姿勢をキープできていない場合、こもった声になりやすいといえるでしょう。

口を開かずに話している

口を開かずに話すことは、声がこもって聞こえる原因になります。

なぜなら、声の出口である口の開きが小さければ、詰まってしまう原因になるからです。また、口を開かずに話すと舌が動かしにくくなる原因となり、滑舌の悪さも引き起こしてしまいます。

話しにくい内容や人前で緊張したときなどに、よく見られる原因です。

喉の筋肉が衰えている

声の通り道である喉の筋肉が衰えていると、声がこもりやすくなってしまいます。

声帯は、発声する際に閉じられているものです。しかし、喉の筋肉が衰えていると、しっかり声帯を閉じることができず、空気がもれてクリアな声が出せなくなってしまいます。

ただし、筋肉が衰えていると、しっかりと声帯が閉じられず、空気がもれて綺麗な声が出せなくなってしまいます。上記のことから、喉の筋肉の衰えは、こもったような声につながってしまいます。

日常生活で話すことが少ない人は、喉の筋肉も衰えやすいので注意が必要です。

深く息を吸わずに話している

深く息が吸えていないと、声がこもる原因になるでしょう。

息を吸う量が少なければ、当然ながら吐く量も少なくなってしまいます。そのため、少ない息で声を出そうとすると発声しにくくなり、小さな声になりがちです。

特に緊張した際は呼吸が浅くなりやすいため、意識しないとこもった声になってしまいます。意識的に深い呼吸をする必要があるでしょう。

舌の位置や歯並びなどの口腔環境

歯並びの悪さは、舌の動く範囲を限定してしまうため、声のこもりやすさにつながってしまいます。

噛み合わせが悪いことも声こもりの原因の一つです。歯と歯の隙間から空気がもれ、滑舌の悪さにつながるとされているのです。また、口腔内での舌の位置も声のこもりに影響する場合があります。例えば、舌が口の中で浮いた状態になっていると、こもった声になりやすいのです。

声がこもる精神的な2つの原因

声がこもる精神的な2つの原因

声がこもってしまう現象には、身体的な原因だけではなく、精神的な要素も関係する可能性があります。声がこもる身体的な原因とあわせて、精神的な原因を確認していきましょう。

  1. 自信がない
  2. 人前で話すことに苦手意識がある

自信がない

自分に対して自信がない人はネガティブになりやすく、声がこもってしまいがちです。

自信がないと感じると、姿勢が悪くなったり緊張しやすくなったりするでしょう。その結果、呼吸が浅くなり声が小さくなる。そんな自分に気づいてしまうと、さらに自意識が過剰になって声がこもってしまうのです。

自信のなさは、姿勢の悪さや口の開きに影響し、声が口から出にくくなったり、小さくなったりする場合も。結果的に声がこもっているという印象を与えてしまいます。

人前で話すことに苦手意識がある

人前で話すことが苦手な人は、声がこもりがちです。

苦手意識のあることなら当然とも言えます。過去に人から話し方についてネガティブな意見を受けた人なら、なおさら話すことに苦手意識を覚えてしまうでしょう。その結果、緊張がピークに達してしまい、ボソボソとこもった声になってしまうのです。

緊張やストレスなどから、声がこもってしまう人は少なくないでしょう。

こもった声の治し方:クリアな声に改善するトレーニング方法3選

こもった声の治し方:クリアな声に改善するトレーニング方法3選

これまで、声のこもる人の特徴や身体的、精神的な原因について詳しく解説してきました。ここからは、声のこもりを改善するためにできるトレーニング方法を紹介します。こもり声を改善するには日々の努力の積み重ねが大切です。できることから無理のない範囲でチャレンジしてみてください。

  1. 滑舌改善:舌を鍛えるトレーニング
  2. クリアな声に:喉を鍛えるトレーニング
  3. 声量アップ:腹から声を出すトレーニング

滑舌改善:舌を鍛えるトレーニング

「舌があまり動かない」や「舌が浮いてしまっている」といった方は、口の中で舌を動かすトレーニングを行いましょう。

  1. 舌を思い切り伸ばして根本から回す
  2. 上を向いて舌を突き出す
  3. 早口言葉をはっきり発声する

舌のトレーニングでは、普段使うことの少ない動きを中心に実行してみてください。

口を閉じた状態で舌を回すだけでも訓練になります。口をたくさん動かす早口言葉でも舌を鍛えることが可能です。はっきり発声している自分をイメージしながら、トレーニングを続けていきましょう。

クリアな声に:喉を鍛えるトレーニング

喉の筋肉を鍛えることで、クリアな声を手に入れやすくなります。

  1. あごを引きながらおへそをを覗き込む
  2. 水を口に含み飲み込む寸前で止める
  3. 発声練習を行う

ゆっくりあごを引きながらおへそを覗き込む動きは、喉の周辺の筋肉を鍛えるのに最適です。

また、水を口に含んで飲み込む動作を行うと、喉が上下する感覚を掴めるでしょう。この動きを繰り返すと、喉の筋肉を鍛えられます。余裕がある方は発声練習も取り入れることで、喉を鍛えながらクリアな声を目指せるでしょう。

声量アップ:腹から声を出すトレーニング

こもり声を解消するには、お腹から声を出すのが効果的です。

この際、役に立つのが腹式呼吸になります。

  1. お腹をへこませながら息を吐き切る
  2. お腹を膨らませながら息を吸い込む

上記の動作を繰り返すことで、自然な腹式呼吸でお腹から声を出せるようになります。

実際に腹式呼吸を行ってみるとわかりますが、たった状態で行うのは違和感があるものです。なぜなら、多くの人は立った状態で腹式呼吸を行っていないからです。

慣れるまでは仰向けになった状態で腹式呼吸の感覚を掴むとよいでしょう。

立った状態で自然に腹式呼吸ができるようになると、はっきりと話せるようになります。

声のこもりを避けるために意識したい話し方4選

声のこもりを避けるために意識したい話し方4選

声のこもりを改善するトレーニングをしたうえで、気をつけたいのが話し方です。いくらトレーニングをしていても、いざ発表の場で、話し方に気をつけられていなければ、相手にこもった声という印象を与えかねません。

ここでは声のこもりを防ぐ話し方のポイントを4つ紹介します。

  1. ゆっくりはっきりと話す
  2. トーンを上げて話す
  3. 抑揚をつける
  4. 明るい表情で相手を見ながら話す

ゆっくりはっきりと話す

声がこもっている人は、聞き手にとって聞き取りにくいものであるため、ゆっくりはっきり話すことが重要です。

特に、人前で話す際は、緊張してどうしても早口になりやすい傾向にあります。練習の段階から、ゆっくりと話すクセをつけておくと、本番でも余裕のある話し方ができるでしょう。

普段からゆっくり話すように意識しておくと安心です。

トーンを上げて話す

声がこもる人は、聞き手に声が低いという印象を与えやすいのです。聞き手に暗い印象を与えてしまうことにもつながるため、いつもより高めのトーンで話すことをおすすめします。

低い声よりも高い声の方が聞き取りやすいのもポイントです。さらに明るい印象を与えやすいため、人前で話す際は、声のトーンも意識してみるとよいでしょう。

抑揚をつける

人前で話す際には、抑揚をつけて話すことが大切です。

抑揚をつけることで一定のトーンで話すよりも、はっきりと話せたり、明るい印象を与えられたりします。特に大切なポイントを強調して話すなど、抑揚をつけられれば、内容が誤って伝わるリスクも減らせるでしょう。

話し方が上手な人のアクセントの付け方を参考にすると、効率的に学習できます。

明るい表情で相手を見ながら話す

明るい表情を意識して話すと、リラックスしてこもり声の改善につながります。

聞き手にとっても、暗い顔でモゴモゴ話すより、笑顔ではっきり話している人の方が印象が印象がよいものです。結果的に相手も笑顔になりやすく、その笑顔は自身の笑顔にもつながっていきます。

まとめ

今回は、声のこもりの原因や改善方法を解説してきました。
声がこもる身体的な原因を改善するには、舌や喉などをトレーニングする必要があります。自信がなかったり苦手意識を持ったりなども、こもり声になる原因になるでしょう。問題を解決するには、腹式呼吸やトレーニングを行うことが重要になります。

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