<<    1   2   [3] 


2016年03月06日(日)

子育てを終えて大学、大学院へ:トーストマスターズが繋いだ学びの道

トーストマスターズにはいろいろな世代の会員がいらっしゃいます。今回は3人の息子さん達を立派に育て上げその後トーストマスターズにて英語を学び、さらに大学、大学院と進学された女性のお話です。まさに生涯学習ですね。

それでは、どうぞ。
==
私とトーストマスターズの出会いは全く偶然のものでした。

1999年、私の長男の友人Sさんがアメリカへ旅行し、その帰りの飛行機の中で横に座っていた人がトーストマスターズのメンバーでした。

そのメンバーの人は飛行機の中でずっとSさんにトーストマスターズについて話したそうです。

Sさんは英語にあまり興味はなかったのですが、当時、私が英会話学校に通っていたのを知っていたので帰国後、私に「ちょっと変わった 英語クラブ」があると教えてくれました。

それまで私は3人の息子の子育てをしながらラジオの英語番組を聞いたり、英会話学校に行ったりして英語を勉強していました。

Sさんから聞いた話にちょっと興味をそそられ、すぐにゲストとしてあるクラブを見学しました。

まさに”Wow!”という感じで、メンバーのスピーチのすばらしさ、体系づけられたミーティングの進行、そしてメンバーの方々が親切に快く迎えてくださったことに感動しました。

連続3回ゲストで出席した後、皆さんのようについていけるか不安でしたが、まさに「清水の舞台から飛び降りる」つもりでメンバーになりました。

初めてのスピーチでは、頭真っ白、膝はがくがく、自分の胸の動悸が聞こえるよう、さらにオーバータイムと散々な状態でした。

しかし、3回、4回とスピーチを重ねていくうちに少しづつ慣れ、7回目のスピーチで初めてベストスピーカーに選ばれました。

それから不思議とドキドキ感も薄れ、みんなの前でスピーチをするのが楽しくなりました。
しかし、英語能力の不足、文法の間違いなど恥ずかしい思いもしました。

メンバーになって3年が過ぎ、3人の息子たちもそれぞれ大学を卒業し自立したのを機に、次は「私が大学に行く」と家族に宣言しました。

2003年4月、ラッキーにも外国語大学、英米学科に入学できました。4年間、息子のような若い人たちとともに学び、議論し、教えあい、また遊んだことは私の人生の中で最も輝いた時期だと思います。

大学まで片道2時間近くかけて通い、通学の電車の中が勉強時間となりました。初めて学ぶ楽しさを実感しました。
この楽しかった4年間を終わらせるのはもったいなく、さらに大学院へと進みました。大学院では修士論文に苦しみましたが、無事卒業することができました。

大学、大学院に通っている間もトーストマスターズ活動は続けていました。大学、院での英語史、アメリカ史、アメリカ社会などの授業で学んだことをスピーチにして、クラブ例会でたびたび発表しました。こうすることで私自身の学びも深くなり、またメンバーの方にも喜んでいただけました。

クラブ役員も積極的に引き受け、2009年にクラブプレジデント、2014年にエリアガバナーを務めさせていただきました。

このような役割を通して、リーダーシップとコミュニケーションの大切さを学ぶことができ、さらに人の輪も広がり、出会いに巡り合います。

上記のSさんがトーストマスターズの話を私にしてくれなかったら、今の私があるかどうか疑問です。

トーストマスターズは私の人生を豊かな意義のあるものへと導いてくれました。

これからもトーストマスターズとともに、さらにチャレンジしたいと思っています。

2016年02月27日(土)

営業嫌いの営業マンが、ベストセールス賞に輝くまで

Tさんは30代の男性。東京都内にある英語で例会を行うトーストマスターズクラブの会員です。
昨年Tさんは営業目標達成率130%で社内第2位の営業成績をおさめベストセールス賞を受賞しました。

さてTさんは実は営業という仕事が嫌いで別の職種に転職しようと思って、そのための勉強になればと思いトーストマスターズクラブに入会しました。

そんな彼の成長物語です。

===
Tさんは大学を卒業し就職した会社で営業部に配属されましたが、どうも営業という仕事が自分に合っていないと思っていました。

人にサービスを売り込むことがどうも苦手。会社が設定した営業目標も達成したことは一度もなく、そんなTさんに対して上司もきつくあたり、営業の仕事は嫌いでできれば辞めたいと思っていました。


そんな彼が3年前にふとしたきっかけでトーストマスターズクラブに出会いました。彼は語学の勉強は好きでしたが、それほど英語ができる方ではありませんでした。もちろんスピーチもちゃんとやったことはありません。


入会して間もないころのスピーチは覚えたものをただ暗唱しているような単調なものでした。

さてそのTさんに転機が訪れました。昨年7月に自分が所属するクラブの会長になるという機会が与えられたのです。Tさんはその機会を逃しませんでした。


それまでの人生でリーダーシップの経験がまったくなく会長職にもまったく自信がありませんでしたが、懸命に頑張りました。

半年たったころから次第に会長としてのクラブ運営のコツをつかみ、今年の7月の任期終了には声も大きく笑顔もさわやかな堂々とした会長に成長しました。


トーストマスターズで会長を務めたことはTさんにとって大きな自信につながり、仕事の成績も急上昇するという副産物ももたらしました。冒頭でお話した2015年の営業目標達成率は130%で堂々社内2位は彼の人生が変わる大きなマイルストーンです。


嫌いだった営業の仕事もトーストマスターズで学んだコミュニケーションスキルのおかげで、今ではお客さんと会うのも本当に楽しくなりました。


もう一つ、クラブ会長としてクラブのパフォーマンスを意識するようになってから、役員、メンバーみんなで協力し合って、困難な状況で会員の教育目標達成、新会員獲得、クラブ運営品質でいずれも高得点を獲得しました。


Tさんはもともとチームで仕事をするタイプではありませんでした。


しかしトーストマスターズクラブで会長を1年やり周りの仲間の協力を得ながら目標を確実に達成した経験を積む中でチームプレーヤーに成長しました。そのことが営業の仕事にも大きなプラスとなりました。

最近も、2日間で5社の新規取引成約を獲得したそうです。

Toastmasters Where Leaders are Madeを実証するようなストーリーだと思いました。

Tさん、おめでとうございます! 

<<    1   2   [3]