第9話 PWCニューヨークトーストマスターズクラブ

今回も、マンハッタンの記事なのですが、少しユニークなクラブ会合を是非ご報告したく思います。
大会社のオフィスで行われるランチタイム会合なのですが、最新設備の整った立派な会議室には、
大きなテレビモニターと小型カメラが取り付けられています。
雰囲気はとてもフレンドリー、そして会合は時間管理に極めて厳しくも、
リズミカルで楽しく歯切れよく進行します。私はエヴェリュエーターとテーブルトピックススピーカーを務めたのですが、4方向のカメラから撮られた私自身の姿を4つの大型テレビモニターで見ながら、そして機械がとらえた私の音声を聞きながらスピーチできるのです!これは面白かったです。

更に、司会者(TMD)はフロリダからスカイプで司会を務め、スピーカーの1人はワシントンDCのオフィスからスピーチ。
エヴァリュエーターの1人はスカイプで自宅から会合に参加、大きな4つのモニターに映し出される姿とボーズの音響システムを通して聴く音声は、これまた独特の迫力と臨場感を醸し出していました。
何故か全く違和感なくスムースに進行。

21世紀の会合だなあ、っという感慨に浸っていると、あるスピーカーが、
「職場では中国人の同僚に囲まれており、中国語を覚えてしまいました」と言うスピーチを披露。
会合参加者にも中国の方々が12人中3名おいででした。
ここでも中国パワーを痛感。彼らの非常に滑らかなスピーチ力には、感銘を受けました。

さて、3人の準備スピーカーのうち2人が、
「I’ll challenge you to put this idea into practice in your daily life」
「I’ll challenge you to speak at a comedy house to find yourself!」など、
Challenge you , というまさにChallenging な言い回しでスピーチを終えていたのが印象的でした。

日本では聞いたことがないなあ、と思っていたところ、過日、米国人である私の友人が
「Marc, I challenge you to control yourself!」っと私をたしなめてくれました(笑)。

Challenge という単語を、こういう感じで使うのだなあ、と改めて気がついた次第です。

ところで、日本人スピーカーは頻繁にchallenge a new speech project などと言いがちですが、
“Challenge”は誰かに、「人」に対してできるものであって、「物」に対しては出来ないようですよ、
英語の世界では、一般的に。
ですので、I challenged a speech contest.っは、英語的には不正確❌で、

“I challenged seven other speakers at the speech contest.” や、”I took on a challenge of the tough speech contest.”
“The speech contest was so challenging.” などが英語としては正しいようです。

物にChallengeするのは日本人だけ、などと米国人から聞いたこともあります。

さて、最新設備の整った会議室を使用した未来志向のTM会合、日本でも可能な場所は、
あるのでしょうか?
スカイプなどを使用した遠隔地からの参加者による国際ビジネス会議も頻繁に行われる今日この頃、
このような会合はビジネスには大いに役立つと思います。
ハイテク日本を自称するならば、是非私たちも、やってみませんか?