第16話 ノースエイボンスピーカーズクラブ

英語の本家、イギリス!

ロンドンからモーターウェイ〜英国の高速道路、原則無料、最高速度70マイル=112キロ〜M4号線を
1時間半ほど西に走ると、かつて貿易の町として大いに栄えたブリストルに到着します。

今回は、ブリストル郊外で第1・第3木曜と、月2回会合するノースエイボンスピーカーズクラブに就いてレポートしたいと思います。ブリストルの町西端の公民館で集うノースエイボンスピーカーズは、のどかな雰囲気のクラブで、
ロンドンに多く存在するテンションの高いTMCsとは異なり和気藹々としています。実は、District 76 現教育担当Director北村恭子さんがブリストル大学に赴任されていた時に、
このクラブで本場の英語を習得されたのです。そのため、当時パリ在住だった不詳私吉川はお招きに預かりスピーカーとしてノースエイボンクラブを
訪問する機会に恵まれました。パリからブリストルは、飛行機で1時間半弱です。

ブリストル大学で北村恭子さんを車でピックアップして会場へ。
夕方、ブリストル郊外の会場へ向かう道が大渋滞していましたが何とか会合開始前に到着。

ゲストスピーカーの私は非常に緊張していましたが、会場へ入るなりメンバーさんたちの温かいお迎えを戴き一気に気分最高!になりました。

会合で特徴的だなあ、と思いましたのは2つ、

⭐1.テーブルトピックスです。
“流石はシェークスピアの国!”と感動する質問が出ていました。
そしてテニソンの詩に関するスピーチ、
さらに有名な”嵐が丘”の一節が引用された論評。
チャーチルやチェンバレンの格言を散りばめた会長の挨拶、など、
改めて英国GBのクラブ、と言った雰囲気抜群。

⭐2.準備スピーカー紹介の前に、個人論評者が必ず、
スピーチのプロジェクト目標を読み上げていた事も素晴らしい!と思いました。
聴衆が、スピーカーのスピーチプロジェクトの目的を正確に把握した上でスピーチを聴く事は大変
良い、と考え、僭越ながら、帰国後各クラブで”プロジェクト読み上げ”を提案しております。

さて、ノースエイボンのクラブメンバーのうち数人は、プロスピーカー協会に所属するプロ、だそうです。

妖しい東洋人スピーカーMarc Yoshikawa登場!と言う前宣伝があったため彼らプロ達が最前列に陣取り 英国紳士スマイル攻撃?、いえ、応援をしてくださったので私もなんとか滑らかに話せたので、
まずは一安心。

英語の故郷英国、伝統の町ブリストルのクラブ会合は、しかしながら和気藹々。
正統かつ正当にして尚、柔らかく優しい、ジェントルな雰囲気は素晴らしいものでした!

ニューヨークやパリの尖った感じのクラブに対して流石は本場、余裕、ゆとりを感じさせる円熟のTMC、ノースエイボンスピーカーズクラブ。

さらに感動的だったのは文学的造詣の深さに加えて、正確で美しい英国英語による素晴らしい論評です。
欧州大陸の論評をさらに磨きをかけた素晴らしい、言葉の宝石のように洗練された論評スピーチの連続。
あとで北村さんにきいてみたところ、その日の論評者、ほぼ全員ベテランのプロスピーカーたちだったそうです。

一言一言を慈しむように言葉を紡ぐ英国の一流スピーカーたち。
笑顔を絶やさずゆったりと余裕を持って無駄なく丁寧に話す事の素晴らしさと迫力を深く心の刻む事のできた刮目のクラブ訪問でした。

英国といえばロンドン、ですが、
時間に余裕がありましたら是非ともブリストルなど他の都市も訪れてみるのはいかがでしょうか?
そして、ノースエイボンスピーカーズのような、町の中心地から少し外れた場所で会合するクラブを訪問なさると地元の方々の生活感が、肌感覚で分かるように思います。

会合の後、公民館内のパブで一杯、と言うのも楽しいです。
みなさん、車でおいでなのに何故か飲んじゃってるんですよね( ̄▽ ̄;)

そして時間管理は、何故か 比較的適当。
正統、正統でありながら、緩やかで そして”色々な英語” 〜標準的な発音から、地方色溢れる英語まで〜バラエティ溢れる素敵なノースエイボンスピーカーズは、素敵で楽しく魅力的なクラブです!

https://www.meetup.com/North-Avon-Speakers-Club/