全国大会レポート(7): 国際スピーチコンテスト

5月12日(日)、東京・船堀にて行われた全国大会での国際スピーチコンテスト(英語コンテスト)の参加者レポートです。


会場に着くと、マイクテストが始まっていた。
ここから、すでにコンテストは始まっている。
ひとつのステージに、色とりどりの身なりで整えた
艶やかに集まる9人のコンテスタントたち。
500人集まった会場は、定刻になっても騒めきがおさまらない賑やかな熱気。コンテストチェアの声も上擦る。
そして、いよいよ今年の舞台が始まる。

1. Teppei Ikeda: You are the One
自分自身の体験談に関わるgood newsとbad newsを橋掛けに、その隙間に見せるユーモアが会場の笑いを誘う。このコンテスタントが持つカリスマ性は観客を魅了し、そしてこの「徹底した努力の人」が育みこの舞台で披露した技術は、相変わらずその迫力と威力は抜群だったが、今回のスピーチではそれに熟練した洗練さが加わっていた。

2. Ruskyle Howser: Build it Yourself
国際大会経験を持つ大ベテランのコンテスタントである。さすが、第一声から安定感が違う。今回、特に何か特別なボディランゲージの技術を使っているようには見えないが、なぜちょっとした手や足の動きと共に観衆は連鎖的に笑ってしまうのだろうか?日常の中で起こりえる心温まる話を、超越したテクニックで披露された秀逸なストーリーであった。

3. Peter Fujiyama: Curiosity
ごみ箱から突然位牌がでてくる、ジャケットからはきゅうりがでてくる奇想天外なユーモラスの技術。子供のようにステージをピョンピョン飛び跳ねる。この人のセンスオブユーモアはこの人自身である。この天真爛漫なコンテスタントはスピーチを、この大舞台を心から楽しんでいる。

4. Hiroki Rocky Nishino: Trust
今の自分、ティーンエージャーだったころの自分、そしてまた今の自分。途中色々ありながら、チームワークの重要性と共にTrust becomes powerについて観客の共感を得た心温まるスピーチ。このコンテスタントの上品でエレガントで紳士的な中に見せる「穏やかな気迫」は、まさにこの全国大会出場者にふさわしい貫禄であった。

5. Daisuke Okabayashi: Go Slow
ケニアでの5年間の生活での体験談を基に、このコンテスタント独自のコミカルな感性と明快さをウィットな表現力で仕上げていた。日本では大きく異なる場所で見た生活模様を、淡々とした中にドラマのような描写力を思い起こさせるウディ・アレンの映画のワンシーンのような洗練さを醸し出したスピーチであった。

6. Wakako Harada: Cry, Share and Go
漲るパワー、あり余る表現力と豊かな表情。このコンテスタントにかかると「普通のジェスチャー」が人々を魅了しステージ上に花咲き誇る。アメリカで生活していた時の話を女性ならではの品やかさと共にソフトでコミカルにまとめ、力強く説得力のある結末がダイナミックであった。

7. Kenshi Suzuki: The Best Things are in the Future
長い時間をかけて培った仕事の経験、キャリア、そして自分の人生。日本人の謙虚さが上手く表現された穏やかなスピーチ構成の中で、臨場感伝わるビジュアルを用いることにより、スピーチを通して観客に「人生力」及び「未来志向」を投げかけた。オーディエンスもそれを「共感力」として大いに受け止め、このコンテスタントのストーリーを充分に楽しめたであろう。

8. Yayoi Komura: Own it
人生で起きた数々の壮絶な体験を、まるで絵画のキャンパスの上に線を描き色をつけるようにそれをスピーチとして舞台の上で表現していく。今回、そのキーワードとなったのはムンクの「叫び」。苦しみ、絶望、そしてそれを乗り越え平穏な日々を取り戻すまでの話をこのコンテスタントにしか絶対に表現できない艶やかで仕立てた美しいスピーチであった。

9. Marama Carmichael Kishimoto: You are Beautiful
当たり前の描写を大いに笑わせる。明らかに日本人のスピーカーとは表現力が違う。なぜだろうか?何が違うのだろうか?ちょっとした日常会話をドラマに仕立ててしまう高度な話術、このコンテスタントが毎日何を見て何を感じ、何をとらえているのかー
その「小さな繰り返し」の中で作られた感性と努力が融合し、圧巻されたスピーチであった。

スピーチには、その人の生き方がでる。
その人の人生が、その人の生き様が。
なぜ、これだけ花咲く色とりどりのコンテスタントたちに順位をつけなければならないのかがもどかしい。

1st Place: Marama Carmichael Kishimoto
2nd Place: Ruskyle Howser
3rd Place: Yayoi Komura

来年の舞台は京都。
そのステージを狙う挑戦者たちにとっては、またその道へ進む日々がすでに始まっている。

来年は、誰がその舞台にいるのか。
それは、あなたかもしれない。

また来年、京都でお会いしましょう。

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    2020年4月24日~2020年4月26日